メディチ家2

森田義之「メディチ家講談社現代新書



をとりあえず読破した.なにしろ久しぶりの読書だったものだから,なかなか気持ちよかった.



元々は,銀行家→大銀行家→実質的にフィレンツェの領主(平行して銀行が倒産しそう)→フィレンツェの領主(銀行倒産)→家系断絶.最後の家系断絶の理由が子供が男色だったからだそう...うーん.



昔の銀行家は,キリスト教の教え「高利貸しはするな」に違反しているので,そもそも罪の意識があるらしい.その免罪符として,パトロン活動のモチベーションになっているらしい.その極みとして,自分が死んだ時に高利貸しのような稼ぎ方をした財産を全て寄付するという遺言をつくったりしたらしい.まぁ,実際に寄付するわけではなくて,遺言として懺悔することで教会から戒名をもらうためだったみたい.



それはさておき,メディチの人間は,総じて芸術への観察眼が高いようである.だから,よいものを作るためには,たとえ貧乏になっても手に入れようとする.メディチ家で最初の強硬になったレオ11世は,教皇4代分の散財をしてしまう.で,免罪符や役職の乱発と売買により,ルターとかが出てくるらしい.



それにしても,メディチ家もご多分に漏れず,ハプスブルグ家や他は忘れたが,いろいろな王族と婚姻関係を持っていった.こうなってくると,最後の方は何人?って感じになるよな.特にナショナリズムが強いわけではないけど,節操なく政略結婚をするとあまりまともな人は生まれない気がするんだけどな.



まぁ,今日はここまで,次は,ローマ帝国を読もうか.